2012年3月7日水曜日

単位イデアルとは

シルバーマン-テイト著「楕円曲線論」で,Mordellの定理の補題3の証明の中で,単位イデアルという用語が突然出てきて戸惑いました。あるようで無い用語です。ネットや文献で調べましたが,用語そのものを説明したものはありません。ただ演習問題を扱ったブログで,単位イデアルという用語が出てくるのがありますが,単位イデアルそのもの定義はありません。文脈から類推するとどうも自明なイデアルを言っているようにも思えます。厳密さが基本の数学において曖昧なままでは済まされません。どなたかご存知の方はいないでしょうか?。訳者に尋ねるしかないかも...
今回この問題を取り上げたのは,常々感じていたことですが,数学用語,記号が統一されていないということです。究極の論理性を追求する数学においては,記号や定義は厳密に統一されるべきだと考える。それが学者や著者により違いがあることが可也ある。例えば安定化部分群,安定部分群,固定化部分群,固定部分群など同義語が4つもある。またp-Sylow群,Sylow-p群も同義語として扱われている。古い用語が新しくなるの仕方がないことである。遷移群が可移群に成ったように。私は色々なところから情報を集めて数論を学習しているので余計に用語の不統一が気になるのかも知れないが...。だから私は自分用に用語集,定義集を作っている。でも単位イデアルをどう説明するか悩んでいる。